シーマー(戒壇)について

 Sima「シーマー」とは、パーリの言葉です。日本語では、「戒壇(授具足戒の場)」と訳されています。比丘サンガが戒律の確認を行う聖なる特別な場所のことです。この聖なる特別な場所は、条件が揃わなければ存在することはできません。まず、比丘サンガが集まり、比丘サンガによって、シーマー(戒壇)の土地の場所・位置・領域が決められ、 kamma vaca(羯磨儀規)という特別なお経を唱えることによって、完全なるシーマー(戒壇)として認められます。
 このシーマー(戒壇)が在れば、見習出家から比丘出家になることができます。ブッダが顕れた時代から現在に至るまで、新月、満月のウポサタの日には、比丘たちはこの聖なる特別な場所で、お釈迦さまが決められた戒清淨になるためのパーリ偈文を念じ唱えられてきました。また、比丘サンガに供養された「カティナ・シーワラ」という特別な衣の儀式を行う時などにも、このシーマー(戒壇)は必要とされます。このようにシーマー(戒壇)とは、比丘サンガが存在するために最も重要な場所であり、特別な聖なる場所なのです。比丘サンガが存在すれば、お釈迦さまの教えを伝えることができます。「比丘サンガが存在するところは、シーマー(戒壇)が在る。シーマー(戒壇)が在るところには、比丘サンガが存在する。比丘サンガが存在するところはめでたい」三宝、比丘サンガが存在するためのシーマー(戒壇)についての功徳は、輪廻解脱、涅槃に至るまで善い結果をもたらします。http://jyouzabukkyo.jp/sima/